ヒプノセラピー基礎講座Ⅲ 催眠導入法

いよいよ、催眠導入の実践です。
優れた催眠療法士はどこが優れているかと言うと、誘導の速さと見極め力です。優れた催眠催眠療法士は、短時間でトランスを深めて現象を起こすことができます。そして、被験者の反応を見て、被験性の見極め、どのようなタイプなのかを見極めることに長けています。導入技術は経験がものをいうので、徹底的に練習してください。

 顕在意識に邪魔をされないための二種類の方法 のところで、
1.潜在意識(感覚など)を活発にして顕在意識に弱まってもらいトランス状態に誘導する・・・・・というのがありました。これを具体的に行うのが呼吸法です。
呼吸法は、気功やヨガ、座禅などで用いられるものと同じものです。その機序を説明します。
呼吸を始め、内臓の活動をコントロールしているのは自律神経です。
自律神経は一言でいうと、内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。
自律神経は、すべての内臓、全身の血管や分泌腺を支配しています。
知覚・運動神経と違って、私たちの意思とは関係なく独立して働いているので、内臓や血管を私たちの意思で自由に動かす事は出来ません。
反対に、意識しなくても呼吸をしたり、食べたものを消化するため胃を動かしたり、体温を維持するため汗をかいたりするのは、自律神経があるからです。
自律神経には、交感神経(起きている時の神経・緊張している時の神経)と副交感神経(寝ている時の神経・リラックスしている時の神経)があります。
この二つは、一つの器官に対して互いに相反する働きをしています。
肺においては呼吸(息を吐く動作)を副交感神経が行います。の動作は交感神経が行います。このことは息を吐き続ければ副交感神経が優位になることを意味します。の動作を細く永く行い、の動作を短くおこなうことで長時間にわたり副交感神経優位を保つことが可能です。副交感神経が優位になると、右脳が活発に働き、左脳にある46野は機能が弱まります。その結果トランス状態に入りやすくなるのです。
 気功やヨガ、座禅などは腹式呼吸にこだわります。それは横隔膜(遅筋)の運動で脂肪が燃え、おなか(丹田)が温かく成るからです。理想ではありますが、副交感神経が優位になると毛細血管が開き全身が温かく成るので、催眠においてはこだわる必要はありません。クライアントにひたすら息を永く吐く指導をするだけで良いのです。これは後に出てくる自律訓練法の背景公式に当たります。

催眠法を行う際に催眠療法士が必ずと言ってよいほど最初に行うのが観念誘導と呼ぶ観念運動を使った催眠への導入です。必ずしなくてはいけないわけではありませんが、観念運動をおこない被験者自身が不思議な感覚を認識することで催眠導入が容易になるからです。よく実践される観念運動で代表的なものに”シュヴリュルの振り子”があります。
他によく使われる導入としてはお祈りしているように両手を組み合わせて人差し指同士を伸ばしてから指同士の間隔を離すと勝手に指同士がくっついてしまうというものもあります。しかしこれは人体の構造を利用したものであって厳密にいえば観念運動で起こる現象ではありません。しかしながら、観念運動や人体構造における現象を被験者に催眠暗示によるものと誤認させて行うことで脳を催眠状態に誘導しやすくする技法を慣習的に観念誘導法と呼んでいます。

 意識の集中も潜在意識(感覚など)を活発にして顕在意識に弱まってもらうための大事な要素です。視覚、聴覚、触覚などの外部刺激に注意を集中させると、いわゆる気を取られた状態で注意力、判断力が鈍ります。これらは、「一時的に 顕在意識=46野 によそ見をしてもらう」にも該当します。ペンライトを使った「凝視法」や抑揚の無い単調な口調で延々と注意を引き付け、時にはわざと無言になり、不安を煽ることで集中度を高める「話法」も良く使われます。腕や脚などを撫でて触覚に意識を集中させる「撫擦法」などはTV等でご覧になったこともあるでしょう。要は1点に意識を集中させることにより考える隙を与えないという方法が一時的に顕在意識によそ見をしてもらうということです。また、顕在意識=46野は単調な刺激や作業が苦手です。これを利用した例に「揺動法」があります。数を数えながらゆっくりと体を揺することを繰り返すと46野は思考を停止します。これらの技術を臨機応変に組み合わせ、催眠に誘導します。

この段階ではクライアントは判断力は弱まってはいるものの、意識はしっかりしていますので、催眠にかかったという自覚は無いのが普通です。ですがこの段階でもすでに暗示は有効なので、これ以降は暗示を使い、催眠を深化させます。

投稿者: rigakusuina-admin

上海推拿教育院認定 推拿整体技能士 日本心理学会認定 認定心理士 NPO法人 日本ホリスティック医学協会 会員 気功整体・癒しの空間 店主 古田島 正敏

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です