今年もあとわずか

早いもので、今年もあと11日残すのみとなりました。
前回の学習会は、“探訪隊”で、高龍神社の年末参拝となり、運のよいことに全メンバーの参加が実現しました。皆さんの行いが良かったので、高龍様に呼ばれたのかなと思っております。
来年もまた、高龍様に呼んでいただけるよう善い行いをしたいものですね、
メンバーの皆様、どうぞよいお年をお迎えください。(^_^.)/~~~~

痛みの取り方

前回の投稿で、これまでの歩みを振り返ると題して“学習会”を行おうと思ったのですが、先方の都合で残念ですが“不発”となりました。
代わりに、霊気と気功、心理学、奥野祐次医師の理論、StrainCounterstrainおよび操体法の長所をミックスした、新しいヒーリングスタイルを確立したいと思い、谷井さんにモデルとなってもらい、触れるだけで体の不調が取れるか?・・・・・の実験を行いましたが、推拿施術には及ばないものの、かなりの血流改善と筋肉ほぐし効果が会員の皆さんの立会いの下に確認できました。もちろん体温も上昇し、モデルの谷井さん自身も“楽になりました”と言ってくださったので、実験は成功したものと思っています。

残念なのは、谷井さんには日常生活に支障をきたすだけの痛みはなかったので、痛みをとる方法について実証できなかったことです。

痛みの取り方については、私の頭の中では、ほぼ確立していて、それは次の四点です。
1.筋肉の起始と停止を近づけることにより筋繊維を弛緩させ、痛み物質を早く排出させる。例えばカエルの足など

2.脳を勘違いさせる(治ったと錯覚させる)。
痛みを感じるのは脳の大脳皮質の体性感覚野で経路は下図の通りです。

痛みは脳までどのように伝わるのか

痛みの情報は、感覚神経の伝達路を通り、視床を経由して、大脳皮質の一部である一次体性感覚野へ届けられます。一次体性感覚野は、痛みの処理に関わる部分です。帯状に広がる一次体性感覚野は、場所によってからだのどの部分の痛みを担当するかが分かれています。
痛みの情報は、視床の外側にある大脳辺縁系と呼ばれるエリアや、人の思考や意思決定に関わる前頭前野にも届けられます。大脳辺縁系は、記憶や感情をつかさどる部分です。大脳皮質が痛みの強さや強度といった感覚的な痛みの情報に関与するのに対して、大脳辺縁系は不安や恐怖など情動的な痛みの情報を受け持ちます。このように、痛みの種類によって、その情報を受け取る部分が異なるのです。

脳が痛みを認識するしくみそれでは、その痛みを取るにはどうすればよいのでしょうか?
脳神経学的に言うと、脳は筋肉の運動方向の違いを理解できないようです。これを応用した技術が、Strain   Counterstrainです。つまり、運動が楽に出来る方に筋肉を動かし、血流がすべて入れ替わる一定の時間保留することです。
また、操体法に代表される、楽な方向に一瞬だけ力を入れる方法もあります。

3.新生血管の増殖を阻害する。
新生血管の増殖状態とは、いわゆる炎症です。奥野祐次医師の理論を応用した押圧により、痛みの原因である無駄に増殖した神経を消滅させ、痛みを感じることが出来ないようにしてしまうことです。即効性があります。

4.報酬を繰り返し与えることで脳の側坐核の活動を活発にし、痛みを軽減する。
即坐核は、痛みの信号が脳に伝達された後、痛みを和らげる物質を放出する仕組みに関係しています。 最近の研究によれば、慢性痛の大きな原因として、「側坐核の活動が低下して、痛みを抑える能力が下がっている」可能性が挙げられています。
実は、即坐核は「報酬」と深く関わっていることが知られています。そして、例えば「達成感」を感じることでも、即坐核はそれを「報酬」と捉える傾向があります。
←側坐核

つまり、認知行動療法です。
自分が趣味や特技にしていたこと、自分の好きなことを行うことで、日常の小さな達成感を積み重ねること。「痛みがあってもこれだけできた!」と感じることが、側坐核をいわば元気にして痛みを抑えてくれるのです。
4.の側坐核の訓練以外はほぼ5分以内に痛みを取ることが出来ますので、4.は最後の手段と考えていいでしょう。

理学推拿研究会の歩み

9月26日の勉強会は、神山さんのお知り合いの方がゲスト参加されるということなので、これを機会に理学推拿研究会における学習会の内容を振り返ってみたいと思います。今回は、2019年度の学習会内容をおさらいしましょう。

.推拿の課題・・・・・今後の課題として、統一した「作用原理」と「エビデンス」が求められると思われる。
・一指禅推拿滾法派の特徴…標準滾法、拳滾法関節滾法前腕滾法

・筋の収縮
・推拿の套路
・推拿の治癒理論Ⅰ(ATPを作るシステム3通り)無酸素運動と有酸素系 / 速筋・遅筋
・推拿の治癒理論Ⅱ 血管の構造と筋肉硬化による血管圧迫

・治癒理論Ⅲ 人類の進化過程と病気の原因 筋紡錘と筋肉ロック

・惠良類似行為における広告の注意点とヘルニア完治例

・脊椎圧迫骨折と馬尾症候群

・後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症

・Hypnotherapyについて

・上部頚椎と大腰筋

・ホメオシタシスと整体の立ち位置について

人間の寿命を決めるもの

近年、様々な研究から、人間の寿命を決めるものは、
1.ミトコンドリア
2.テロメア
3.長寿遺伝子
4.腸内細菌
の4つであることがわかってきたが、なかでもミトコンドリア長寿遺伝子の活性を高めるのは50歳をすぎないとできないことが最近言われている。
つまり、50歳を過ぎたらこれらを活性化することで
1.病まない
2.呆けない
3.老けない
長寿人生 
は誰でも実現でき、人間本来の寿命である100歳はもちろん、上限である125歳まで生きることも可能なのです。

今日は、1.ミトコンドリア について、考察してみたいと思います。
私たちが生きるためには、酸素と栄養を取り込み、体を動かすエネルギー(アデノシン三リン酸=ATP)に変換しなければなりません。ATPを作るエンジンは2つあり、解糖系燃焼系(ミトコンドリア系)です。
つまり、人間はハイブリッドエンジンを持っているわけですが、成長期を含め若い時はパワーの大きい解糖系がメインエンジンで、ミトコンドリア系は姿勢の維持と休息時用のサブエンジンです。
しかし、50歳を超えた頃(いわゆる更年期)からメインとサブが入れ替わるのです。解糖系エンジンは、米や麦などの糖質を燃料として、瞬発力のある動作や、皮膚や粘膜、骨髄の細胞の材料をつくるのが主な仕事です。それに対し、ミトコンドリア系エンジンは、酸素を使いアミノ酸(肉)や脂肪酸(体脂肪や動・植物油)を燃やし、瞬発力はないものの持続力に優れ、心臓や脳の神経細胞、姿勢の維持など持続してエネルギーが必要な部分を担当します。一般に「脳の栄養はブドウ糖のみ」と思われていますが、脳細胞にもミトコンドリアはあります。ミトコンドリアは酸素がないと生きれませんし、アミノ酸や脂肪酸がなければ体温を維持することもできないのです。もちろん、ブドウ糖は大事ですが、代替えエネルギーとして肝臓でケトン体を生成しますので、無くてもよい物質でもあります。しかし、ミトコンドリアはアミノ酸や脂肪酸が無いと生きれません。それ故、必須アミノ酸、必須脂肪酸と呼ばれるのです。
ミトコンドリアの祖先は真核生物の細胞に侵入して現在のミトコンドリアとなったプロトミトコンドリアです。プロトミトコンドリアは既に死滅しましたが、属していたグループとして知られているアルファプロテオバクテリア綱(アルファプロテオバクテリアこう、Alphaproteobacteria)は細菌ドメインプロテオバクテリア門の一つです。
余談ですが、ミトコンドリアは細菌、酵母、カビなどとともに、放射線や紫外線の強い過酷な環境を生き抜いて進化してきた強い生物ですので、微量の放射線を受けるとミトコンドリアは活性化します。この作用をホルミシス効果と呼び、ラドン温泉の効果が知られています。温泉が体に良いと言われているのはミトコンドリアが元気になるからです。私たちの住む新潟には、ラジュウム含量日本一の“村杉温泉”があります。
この記事を書いていたら、行きたくなりました。 (^_^.)/~~~~

 

15歳 猫背の少年

今日、午前中二人目のお客様は「15歳 猫背の少年」でしたん。お母さんと同伴です。お医者様に「骨が曲がっているから治らない」と言われたとのこと。思いつめてご来店されたされた様子です。とんでもないお医者さんですね、・・・・・いつも言ってることですが、生まれつきでない限り、骨はズレたり、曲がったりしません。
骨の異常はほとんどの場合、筋肉の状態が原因で、元を正せば「血流障害」です。
診察してみたら、反り腰猫背でした。
反り腰猫背は、大腰筋が硬直。緊張している状態で、悪い姿勢を続けるのが原因です。
脊柱起立筋を関節滾法したら「痛い」と言われました。さらに、腰の状態を確認するため、関連痛チェックヲしたところ、「痛い」と言われました。
これで確定です。お母さんに、「今日一日で治るけど、生活習慣を改めないとまた出ますよ、脳のはたらきである、ホメオスタシスを再認識させるために2~3回は来てください、年齢に比較し、脊柱起立筋の硬さから、糖質の過剰摂取も原因の一つでしょう。あるいは、スマホの見すぎかも」と言ったら、深くうなずいておられました。施術を終えて、姿勢をみていただいたら、目を輝かせて喜んでおられました。そして、「私もかかりたい・・・・・」と。
本人には予防法として、二つのトレーニングを伝授しました。体が軽いと喜んでいただきました。明日の学習会のテーマにしようと思い、晩酌をしながらこの記事を書いています。

 

、」

 

拇指CM関節炎とばね指について

今日は私事です。左手親指の動きが悪く、ものを握るとき痛みが出るので新津の“あおぞら整形外科”へ行きました。実は右中指にも“ばね指”症状もあったので、湿布薬をもらおうと思ったのです。レントゲンを撮って、左手親指の診断は「拇指CM関節症」と診断されました。
レントゲン写真を見るとCM関節が白く濁っています。素人が見ても明らかに、石灰沈着です。

原因は、加齢と使いすぎだそうです。症状が重ければ“手術”しかないが、軽いし、右手のばね指もあるので湿布を多めに出しておきます。・・・・・で一巻の終わりです。

ぅうむ・・・・・自分で治すしかないか、ならば徹底的に研究してみよう。持前の“ころ、ただ精神”(転んでも、只では起きない・・・・・からの私製造語です。)が持ち上がってきました。

研究の第一歩は、左右の状態の検証からです。左右の肩を大きく回すと右には違和感がありませんが、左は少し痛いです。どうやら、CM関節症の原因は左肩の血流の悪さのようです。棘上筋の硬化と前斜角筋の腫れが疑われます。

左右の肩井のツボを押してみましたが左右の感覚に差はありません。ならば前斜角筋をと押してみると心持左が痛いです。左の前斜角筋を上から下に撫で、左の腕をぶんぶんと大きく何度も回しました。湿布の効果も相乗したと思いますが左親指の痛みは見事に消えました。

今度は、右のばね指です。肩やひざの関節の痛みは引っ張ると消えるので、右中指を何度か引っ張ってみましたが、動かすとまだ痛いです。原因はほかにあるようなのでネットで調べてみたら、「指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)で、それが終わる指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあり、 その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、“腱鞘炎”になり、さらに進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こる。」とありました。つまり、炎症なんですね、炎症なら押圧で血流を止めれば痛みは止まるのかなと思い、押圧してみましたが若干痛みはやわらぎますが、引っ掛かりは取れません。操体法の理論で行くなら痛くない方に力を入れれば、痛みはやわらぐはずですが、確かに痛みは和らぎますが引っ掛かりは取れません。しょうがないので湿布を張って気長に治すしかないようです。まぁ、血流障害なのでほどほどに使った方がよいのだろうと思います。

 

頭痛を治す上部頚椎の施術について

今回は上部頚椎のズレに対する治療法について述べたいと思います。
毎回言っていることですが、私の整体理論においては、骨格のズレはあまり重要視しません。なぜならば骨格のズレは結果であって不調であることの原因ではないからです。大抵の骨格のズレは標準套路を施術するだけで整います。つまり、血流障害で筋肉が硬くなり骨の配置バランスが崩れただけなので、血流が回復すれば骨格のズレは治るのです。

 何事にも例外はありますが、代表的な例外が、上部頚椎のズレです。
頚椎1番(環椎・アトラス)と2番(軸椎・アクシス)の間には椎間板がありません。首を上下左右に大きく動かすには邪魔だからです。

左図のように歯突起を軸にして大きく動きます。アトラスは大後頭直筋の
裏にあるため頭蓋骨に半分覆われたようになっているので、触診ではわかりにくいので、患者さんの訴えをよく聞くことが大事です。
ズレがはっきりとわかるのは2番・アクシスです。稀ですが3番がずれていることもありますし、2番と3番が反対方向にずれていることもあります。      施術法ですが、整体ベッドの枕を外した水平な状態で、まず、第二頚椎の  突起の位置を確認します。突起の位置により、右または左手の中指を突起に当てがいます。第一頚椎にもズレがあるときは薬指、小指も使います。特に小指はしっかりと喰いこませてください。反対の手でズレのない方の後頭部を支え、両手で頭を持ち上げながら(頚椎の後ろ側を開くイメージ)軸椎突起に強くテンションを掛けます。反対の手を逆方法に廻旋させ、テンションを掛けたまま、そっと降ろし、痛みが取れたか確認します。2番の位置が正常に戻ってもまだ痛みがある場合は、1番のズレが修正されてない状態なので1番の突起に中指または薬指で強くテンションを掛けてもう一度行います。3番も同様に行います。

頭痛の原因のほとんどが“頚椎原性頭痛”と言って上部頚椎のズレです。また、頚椎原性頭痛をきちんと直さず放っておくと頚椎症性脊髄症(けいついしょうせい せきずいしょう)や頚椎症性神経根症(けいついしょうせい しんけいこんしょう)を発症します。
 頚椎症性脊髄症とは、血流障害により椎間板の変性が進み、漏れ出したカルシュウムが原因で、骨がとげ状に大きくなって骨棘(こつきょく)を形成することや、靭帯(じんたい)が厚く硬くなることで、脊柱管にある脊髄が圧迫され、四肢(両方の手脚)に痛みやしびれ、運動障害を生じる疾患です。

頚椎症性神経根症は、頚椎の変性(椎間板ヘルニア、骨棘形成など)により、椎間孔の狭窄が生じ、神経根が圧迫され、主に片側に痛みやしびれが生じる疾患です。

いずれもQOLを大きく損なう重大な病気ですので、お客様にご説明申し上げ、少しでも症状が出たら早めにご来店いただくことが大事だと思います。

整体施術時における心理作用について

自律神経失調症は、推拿施術で顕著に改善します。(治りますの言いたいのですが、医師法の関係で治りますとは言えないのですが、事実を言うことは問題ないのでこういった表現になります。)
 自律神経失調症は、自律神経の乱れによっておこる不快な症状を状態として総体的に呼んでいるだけで、病名ではありません。検査をしても臓器や器官に異常はみつからないのが特徴です。
つまり、自律神経失調症は臓器や器官など物理的な問題ではなく、機能を失調している状態が問題になっているわけなので、何故、機能を失調しているかを考えれば解決可能なはずです。

此処で、似たようなシュチュエイションはないかと考えるとピンとくるのが交感神経の異常昂進です。つまり、猛獣に襲われたり、敵に命を狙われるなど、生命に危険をもたらすほどの事態は、防御反応による一時的な臓器、器官の機能停止を起こします。逃げるための全力疾走は多量の血液を使用するので当然、不要な臓器、器官の血流を止めます。万一けがを負った時のために出血多量で死ぬことを防ぐからでもあります。
このような事態をストレスと言いますが、ストレスには大きく分けて下記の4種類有ります。

1.心のストレス・・・・・人間関係、家族関係、プレッシャー、挫折、喪失など
2.体のストレス・・・・・・・・・・不良姿勢による体のゆがみ、長時間の労働、パソコン・    スマホ、睡眠不足
3.食事のストレス・・・・・暴飲暴食、偏食、水分不足、糖分過剰、添加物、刺激物
4.環境のストレス・・・・・季節の変化、気圧の変化、高温多湿、騒音、自然災害
これらのストレスによる交感神経の異常昂進を止め、臓器、器官の血流を促進し、体と心を修復するのが副交感神経です。そして、この副交感神経を活発にする作用を昂進するのが推拿整体なのです。その機序を見ていきましょう。

 例を挙げれば、初回のお客様に施す、頭部の『気の導引』です。頭頂・百会のツボから親指で頚椎7番まで“気”を導くわけですが、これは単なる儀式ではありません。心理学でいうところの『選択的注意の集中』を導く施術なのです。
座禅などで、『雑念を取り去り“心”を無にする』等と言いますが、とても難しいことの様に思われるでしょうが、お客様はもっぱら受け身の状態です。初めての施術で、これから何をされるのだろうかと一気に注意が集中します。この注意が一点に集中した状態は雑念など浮かぶはずもなく、いわば“心が無”の状態です。
心理学的に言うと46野が機能せず、批判のしようもありません。心が解放された状態ですから当然、副交感神経は優位になり、血流も促進します。
実は、この時点でお客様は軽い催眠状態なのです。続けて行う肩から骨盤にかけての滾法も同様です。血管が開き、中性脂肪が燃え、背中が温かくなります。さらに大腰筋を緩める施術でお客様の被暗示性は頂点に達します。此処でどのようなコミュニケーションをとるべきか?・・・・・その心は、・・・・・次回の学習会でお話ししましょう。

肘(ちゅう)部管症候群について、

 先日、お得意様のS氏が、ご来店されました。定年退職されたばかりの65歳の男性です。在職中はもっぱら腰痛でご来店でしたが、ストレスが無くなったせいか、最近はめったに来られなかったので、体調は如何ですか?とお尋ねしたところ、右手の薬指と小指が痺れて気持ちが悪い・・・・・とおっしゃるのです。
この症状はほぼ間違いなく肘部管症候群です。

 何らかの影響でひじが変形するなどして、肘部管の内部で尺骨神経が圧迫されることで、小指と薬指がしびれたり、感覚が鈍くなったりします。そのままにしていると、指の感覚がほとんどなくなり、指先に力が入らなくなっていきます。最後には掌がやせて骨ばかりになりますので命に別状はありませんが怖い病気です。
 
 この病気は長年、ひじを酷使してきた人に起こりやすいと言われています。ひじを酷使し続けると、やがてひじの骨にとげや出っ張りができたり、ひじ周辺の筋肉が発達したりすることで、肘部管の中の尺骨神経が圧迫されます。また、骨や関節は加齢によって変形しやすくなるため、加齢に伴い発症しやすくなります。特に、中高年に多くみられます。

 

  何か、肘を使う仕事をしましたか?と、質問しましたが「心当たりはない」とおっしゃいました。S氏の場合、前斜角筋と棘上筋も硬かったので胸郭出口の圧迫で血流不足もあったものと思われます。

 肘部管症候群がある人は、ひじを曲げた姿勢を続けると、しびれが強くなります。ひじを曲げると、尺骨神経が伸ばされ、尺骨神経への圧迫が強くなるためです。例えば、本を手で持って読んだり、ほおづえをつく姿勢などで、症状が出やすくなります。このほか、箸を使いにくくなったり、指を広げたり閉じたりしにくくなるなどの症状も現れるようになります。

 尺骨神経は、小指と、薬指の小指側の感覚のほか、手指の根元の筋肉の運動をつかさどる神経にも関係しています。そのため、尺骨神経が圧迫されると、手指をうまく動かせなくなっていくのです。ほっておくと手指の根元の筋肉がやせ、さらには手が全体的にやせていきます。肘部管症候群は、そのままにしていると神経の傷みが進行するため、やがて小指と、薬指の小指側の感覚がほとんどなくなります。また、手指を使う細かい作業が難しくなり、日常生活にかなりの支障をきたすようになります。一般的に神経の回復は1日1mmとされています。神経の障害が始まったひじから指先まではかなり距離があるので、回復には数年かかります。重度の場合は完全に治すことが困難になります。

 

 なので、S氏には、整体1回の施術で直ぐに治るものではありませんが、血流が回復すると症状は和らぎますので、少し時間がかかるけど血流に気を付けていれば心配はありませんよ、と話しました。

 治療法は尺骨側の筋肉に対し、滚法、搓法を行います。

 チェック方法はフローマン・テストと言って図のように紙を引っ張る方法や、肘部管を指ではじいて、小指に痛みが出るか?を確認します。フローマンテストで痛い方の親指が曲がればフローマン徴候陽性と判断します。

 自分で出来る改善法は、神経を回復させる可能性があるビタミンB12の摂取が通行と言われています。

 

 整体業はお客様から健康維持についてのアドバイスを求められることが多々あります。医師法との兼ね合いもあり、『診断』は出来ませんが、正確で的確なアドバイスを行うことでお客様の信頼を得ることは大切な事だと思います。

理学推拿を学ぶ上で参考になる動画集です。

理学推拿を学ぶ上で参考になる動画集のページです。理学推拿研究会 々員限定試聴ビデオです。
徐々に追加していきます。

● 病気の起源・・・・・NHKスペシャルの録画です。私が腰痛治療のヒントを得た貴重な動画です。
● 古田島式O脚改善実技指導ビデオ・・・・・前回学習会の撮影(畑間さん撮影)ビデオです
● 操体法の基本ビデオ・・・・・ 操体法の基本を理解するための教材ビデオです。

● 操体法の実際 第1巻・・・・・操体法の実際を理解するための教材ビデオです。

● 操体法の実際 第2巻・・・・・々

● 操体法の実際 第3巻・・・・・々

● 中国推拿実技・基本編・・・・・一指禅推拿も含む中国推拿全般に共通な手技の基本です。

● 中医正骨・推拿 下・・・・・中国における推拿治療の紹介です。

● 楊秀峰先生の家庭で出来る推拿法・前編・・・・・理学推拿研究会 々員限定視聴版

● 楊秀峰先生の家庭で出来る推拿法・後編・・・・・理学推拿研究会 々員限定視聴版

● 病気の成り立ちを知る・安保徹・・・・・安保徹先生の著書、「病気が治る免疫相談室」のプロモーションビデオです。

● 病気知らずでピンピンコロリ 安保徹「死ぬまで元気な生き方」・・・・・筆者(古田島)が所属する日本ホリスティック医学協会での講演会です。

● 推拿の基本手法・・・・・市川先生の作成ビデオです。

● 滾法の練習・・・・・市川先生の作成ビデオです。

● こん法の姿勢と練習・・・・・椅子で行う滾法です。市川先生の作成ビデオです。

● 保健推拿の套路(抜粋)・・・・・市川先生の作成ビデオです。椅子で行う、肩凝り解消施術などです。

● 中川式ストレッチセミナー 1・・・・・阪神タイガースの専属トレーナーをしておられた中川先生が引退にあたりプレゼントされた動画です。

● 中川式ストレッチセミナー2・・・・・同上

● 中川式ストレッチセミナー3・・・・・同上

● 推拿手法学1・・・・・理学推拿研究会 々員限定視聴版です。

● 推拿手法学2・・・・・同上

● 推拿手法学3・・・・・同上

● 推拿手法学4・・・・・同上